dondonmusasabi’s diary

座右の銘は”死ぬこと以外はかすり傷” インコちゃんズや日常の健忘録的ブログ。

時々思いだす患者さん

腰がだいぶ良くなってきました。

これなら、病院には行かずにすみそうです。

 

さて、もうすぐ今学期も終わり。

2学期をfailしたわたしは、途中から学校、実習に行けませんでした。

同期の生徒は来年から3学期生になり、私はもう一度2学期をやりなおします。

 

同期の生徒が頑張って進んでいく中、

落ちてしまった自分に対して、落ち込んだり悲しんだりした期間もあったわけですが

今は現実を受け入れて、もう1度やるしかないと思います。

 

落ちたことにも意味があると私は信じています。

何度受けても、落ちてばっかりだった看護学校。

諦めずにしつこく申し込み、3度目に今の学校に入れてもらえました。

今回、2学期のテストをパスできませんでしたが

神様が看護学校に私を入れてくれたという事は

それなりに神様のご計画があり、落ちたことにも意味があって、

ちゃんと、看護学校を卒業できるご計画もしてくださっていると私は信じてます。

 

学校に行けなかった期間

時々思いだすのがお世話させていただいた患者さん達の事です。

 

2学期に行った病院は、

あまり治安が良いところではなかった。

多数の患者さんが経済的に貧しく、白人は滅多におらず

ほぼヒスパニック、もしくは黒人の患者さんでした。

保険は政府のベネフィットを使っている患者さんがほとんどでした。

 

時にはホームレスの人が運ばれてくることも多く、

足が腐ってしまって傷ができているのに、神経がマヒしていて

ウジ虫が湧いていることに気が付かなかったり、

すでに足を切断されてしまっている患者さんもいました。

麻薬中毒で、あと数日しかもたないだろうと言われていた若者もいました。

 

私は実習で、常に2人の患者さんを担当するのですが

担当するといっても、もちろんその患者さんを担当するナースがいて

そのナースについて、教えてもらったりお世話するわけです。

インストラクターもいて、投薬や何かの措置を行う場合には

必ずインストラクターがベッドサイドにいて、行う措置をチェックしています。

 

トイレや身の回りのお世話から、

患者さんの朝昼の投薬、インスリンの注射、

IV bag change( 点滴交換?) Dressing changeなどを主に毎日していました。

 

実習に行くときは、とても緊張します。

朝、患者さんと対面して自己紹介をしてから全身のアセスメントを取ります。

そこで、患者さんと会話しながら、体調の具合なども聞いたりします。

 

大抵の患者さんがとても快くアセスメントをさせてくれますが、

中には看護学生と聞くと、嫌がり断られることもあります。

 

時々思いだす患者さんがいるのですが、

80代の黒人のおじいちゃんでした。

実習の前日に患者さんのカルテを調べていると、

「転倒して頭を打ったと本人は主張。患者の妻によると、意識があやふやな素振りを見せているが、本当は意識はしっかりしているのに、ただ意識がおかしいふりをしているだけ。」

と書いてありました。

 

意識があやふやなふり・・・って・・

奥さんに信じてもらえてない様子でした。 笑

 

本当に意識があやふやなのか?

と思いながら当日患者さんに挨拶してアセスメントすると意識はしっかりしてました。

最初は、あまり話しかけても話をしてくれませんでしたが、

アセスメントが終わるころには、自分から一生懸命どうやって転倒して

どこが痛いなどを教えてくれました。

 

お世話しながら、色々話をしたり

孫の話をしてくれたり

夕方には娘が来てくれるんだ。と嬉しそうだった。

 

黒人おじいちゃんに 「明日も来る?」と言われたので、

明日も来ることを伝えました。

 

いつもなら、実習が終わり帰る時には

必ず患者さんと、その担当のナースにお礼をいって帰るのですが

その日は、黒人おじいちゃんではないもう一人の患者さんも色々ヘルプすることが多く

帰る間際に、その患者さんにベッドシーツ変えて欲しい、トイレに行きたい。

と頼まれました。

 

インストラクターからは、ちゃんと時間内に全て終えて

既定の時間に会議室まで戻るように言われてるのですが、

もうその時間ぎりぎりでした。

でも、担当のナースもその場にいなかったので

急いでトイレを手伝い、ベッドを直し、

帰る際、黒人おじいちゃんに、ありがとうとさよならを言うのをすっかり忘れました。

 

でも、明日も来るし、いいか。

と思って翌朝行くと、おじいちゃんがいません。

ナースに聞けば、他のフロアに移動されたと言われました。

 

他のフロアに移ってしまう場合、

私たちはその患者さんのお世話はもうできません。

フロアのコンピューターから、その患者さんのデータも移動してしまうので

その後どうなったのかも、カルテも見られません。

 

もう、きっと会うこともないだろうな。

昨日、最後にちゃんと挨拶しておけばよかったと思いました。

 

その後忙しく患者さんのお世話にテンパリながら廊下を小走りでいくと

(クラスメートに、ムササビはなんでいつも小走りなのか。歩け、

と言われますが、何故か小走りしちゃう。)

後ろからチョンとたたかれ、え?と横をみりると昨日の黒人おじいちゃんでした!

車いすにのったおじいちゃんが、ナースに押され

私に手を振りながら行ってしまい、私もとっさに手を振りました。

 

一瞬の事だったので、話す間もありませんでしたが

最後にバイバイできてよかった。

 

ナースには色々な分野があります。

OB/ER/Med-surg/Tlemetry nurse...他にもたくさん、色々分かれています。

 

今は、まず2学期をパスすることに専念しなきゃだけど、

いつかナースになったらGerontology nurseになりたいなぁ・・

と漠然と考えています。

 

でも、まずは2学期!